• EN
  • JP

NEWS

レポート:第3回ワークショップ「ゼロから始めるサステナブル・シーフード調達」

Posted on

シーフードレガシーが主催する第3回目のワークショップ「ゼロから始めるサステナブル・シーフード調達」が3月5日(火)に行われました。この度のワークショップでは、グローバルで広がるサステナブルシーフード関する先進事例紹介と、日本で実際にサステナブル・シーフードの調達・販売を進めている企業の方々をお招きし、そのメリットや課題をお話しいただきました。
毎回参加者が増えるこのワークショップ。今回は約50名の参加者にお越しいただき、国内におけるサステナブル・シーフードムーブメントの更なる加速を感じました。(以下、敬称略)

13:00-13:20 グローバルで広がる取組み&事例紹介
(株)シーフードレガシー 企画営業部流通戦略部門 芝井幸太

グローバルで広がるサステナブル・シーフードの取り組みを、事例と共に紹介しました。「1. 資源枯渇と生態系破壊 2. 違法漁業と人権問題 3. IUU漁業を背景に取り組みが広がっており、こういった様々な問題に関与している可能性のある水産物を取り扱う事は企業として大きなリスクになると考える企業が増えています。独立した第三者機関を活用し透明性を担保することが大切です。」

13:20-13:40 MSC/ASC/FIPの調達について

ファシリテーション:
株式会社シーフードレガシー 企画営業部 流通戦略部門 芝井幸太
スピーカー:
パークハイアット東京 資材部マネージャー 田口朋浩
豊洲仲卸 株式会社亀和商店 代表取締役社長 和田一彦
海光物産株式会社 代表取締役社長 大野和彦

弊社芝井がファシリテーターを務め、MSC/ASC/FIP(Fishery Imprivement Project、漁業改善プログラム)の購買を進められているパークハイアット東京より田口様、日本初のMSCの流通認証(CoC認証)を取得し商品の取り扱いを拡大されている亀和商店の和田様、日本の生産者としてはじめてFIP に取り組まれている海光物産の大野様にご登壇いただき、各10分間のプレゼンテーションの後、パネルディスカッションを行いました。

パークハイアット東京 資材部マネージャー 田口朋浩
「グループ全体の水産物調達量の50%を責任ある調達に切り替え、そのうち15%をMSC、ASCより調達する目標。また明確な時間軸を持ち、科学的な根拠に基づき改善をおこなっている漁業や養殖業(FIP/AIP)から購入し、それらをサポートする、というグローバルの目標のもと調達を行なっています。」

〜ハイアットホテルズアンドリゾーツの調達方針の一部〜
2018年までにグループ全体の水産物の調達量の50%を責任ある調達に切り替える。そのうち15%をMSC、ASCより調達する。危機に瀕する水産物の調達を排除する。MSC、ASCへの移行を推奨しつつ、包括的FIP、AIP、WWFのシーフードガイドにてグリーンのもの、Naturland Certification, BAP (2つ星以上), Global GAPも含める。
詳しくはhttps://about.hyatt.com/en/hyatt-thrive/responsible-seafood.html

 

豊洲仲卸 株式会社亀和商店 代表取締役社長 和田一彦
「従来の水産物に比べ、サステナブル・シーフードは資源が安定して確保できる為、オーダーメイドへの対応力が非常に高く、多種多様なニーズに合わせて製造オファーができるようになります。また、来年あるかどうか分からない魚に時間と労力を使って取り組む事はできませんが、サステナブル・シーフードは未来の資源が確約されていますので積極的に取り組むことができます。」

 

海光物産株式会社 代表取締役社長 大野和彦
「世界にEDOMAEのお魚を発信するべく、また100年後も持続可能な漁業をするためにどうすればいのかの認識を深め、ネットワークの構築や横の連携を強化しています。FIPの進捗報告として国際的な評価でAを頂いておりますが、まだ改善の余地があります。残念ながら日本の市場では価格のみで判断されてしまう傾向がまだありますが、今後FIPの取り組みや商品のストーリーに付加価値を見出していきたいです。」

パネルディスカッション

−サステナブル・シーフードのメリットは?
田口:いつ、どこで、誰が獲ったのか、誰が運んできたのかが明確ですのでお客様に安心して提供できる事です。
和田:生産者も急いで獲る必要は無いので、時間に余裕を持って加工ができ、高品質、高付加価値につながる事です。
大野:トレーサビリティの部分。FIPによりネットワークが増え、行政も耳を傾け始めている事です。

−サステナブル・シーフードに関して御社の今後の展望を教えて下さい。
田口:数値目標を達成できるように継続していき、水産資源の保全に繋げていきたいと思います。
和田:まずは、品質の良さを理解してお客様に使用してもらい、実はその商品がサステナブル・シーフードだったという事例を増やしていきたいです。
大野:美味しさの担保をどうするのかを考えながら、MSC認証と国産認証のコラボにより、世界に発信していきたいです。

14:20-15:20 サステナブル・シーフードを社員食堂へ〜BAP導入事例〜

ファシリテーション:
株式会社シーフードレガシー営業統括部長 松井大輔
スピーカー:
株式会社日立製作所 産業・水業務統括本部ブランド・マーケティングコミュニケーション部 早川芙紗子
西洋フード・コンパスグループ株式会社 購買部バイヤー 秋田浩稔

弊社松井がファシリテーターを務め、昨年末に日本で初めてのBAP認証水産物を社員食堂に導入された日立製作所様より早川様、多くの企業の社員食堂を運営されている西洋フードコンパス様より秋田様ににご登壇いただき、各10分間のプレゼンテーションの後、パネルディスカッションを行いました。

株式会社日立製作所 産業・水業務統括本部ブランド・マーケティングコミュニケーション部 早川芙紗子
「豊かな地球を次世代に引き継ぐというビジョンのもと、水事業に投資をする中で自社の社員食堂からSDGsの14番に貢献したいと思いました。サステナブル・シーフードを選ぶ社員の環境問題に対する認知と理解を促進し、消費者としての購入選択時の意識改革を図る活動をしています。」

西洋フード・コンパスグループ株式会社 購買部バイヤー 秋田浩稔
「健康・安心・環境に配慮をしながら、クライアント様の想いを具現化しています。サステナブル・シーフードは日本食を未来世代に残すことにつながると考えています。1つの企業では、ムーブメントが広がりにくいので、様々な企業と協力して取り組んでいきたいと思っています。」

パネルディスカッション

−BAP認証を社員食堂への導入に選ばれた理由は何ですか?
早川:事業所の数が多い事や、それらの事業所全ての管轄が一括管理されている訳ではないので、導入・運営の難易度を考えて、比較的導入しやすいBAP認証を選びました。
秋田:シーフードレガシーからのご紹介や、運営団体のGAAとの協働、プログラムの信頼性や分かり易さなどが大きいです。

−BAP認証導入に当たってそのスピード感や、課題は何ですか?
秋田:7月頃に具体的な話し合いが始まり、11月の提供でしたので4ヵ月程度のリードタイムです。課題としては新しく海外から持ってくるため、サプライチェーンを作る必要がある事や、製造ロットなどです。

−今後増えて欲しい魚種や取り扱い希望種は何ですか?
早川:サーモンなどは日本人にも馴染みのある魚種の為、導入ができると需要があるのではないかと思います。

弊社は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを来年に控えた今年は「サステナブル・シーフード実装年」として実際のサステナブル・シーフード調達を進め、2020年以降に残るレガシーを構築していきたいと考えています。

次回のワークショップは「欧米小売の調達方針と実現に向けたマイルストーンから学ぶ」と題して、サステナブル・シーフード調達を積極的に進めるIKEA様、MSC/ASC認証の水産物の販売を行うスイスの商社Blueyouをお呼びして、事例を共有いただきます。皆様のお越しをお待ちしております!詳細はこちら!
https://sustainableseafoodplatform.com/blog/ws4_program/